20201009(金) <<前日 | 翌日>>

起床時刻: 05時30分

今日の気分(本文)

雨止む。しかし、冷たい空気の朝。

昨日は元気に各所を跋渉したが、
疲れたかもしれない。

「鵞鳥湖の夜」は、かなり前の席をとった。
眼が悪くなっていて、
スクリーンが霞む…ようだが、

胡歌・周泽农の印象がますます深くなる。
夢のように深層に刻まれる心地がする。

アクションの時の、
激烈、直截な動きと表情を除けば、
殆どは、深沈とした憂いと諦めの静謐さ、
追いつめられた人の、憔悴の儚さが見える。

僅かに望みを託す願いが、
せめて報償金を家族に残したいという、
死とひきかえの目論見。
せめては、盗賊団のリーダーだった人間らしく。

しかし、そのせいで、次々に周りの人間が、
彼に関わる、殆どの人間が死んでしまう。

雨の夜に出逢った見知らぬ女は、
奇妙に投げやりな言動の娼婦で、
彼女にまつわる光彩の明るさが、
闇の底にいる周泽农の暗い静謐さと対照的。

劉愛愛は、ファムファタル… と言うよりは
どことなく周泽农に似ている。
運命の双生、裏と面の双面のようだ。

周泽农の代わりに動き回り、
あたふたと、場をしつらえていく。

交情の場面も、
周泽农は積極的に動かず、愛愛のなすまま。
少年のような表情が、むしろ女性的に見える。

男の声が低く、微かに一縷の望みを伝え続ける

諦めと悲しみが、周泽农の基調で、
唯一の抵抗が、彼のアクションを支える。

せめてもの意地…
人を傷つけたいわけではないが、
立ち向かう侠気を失うことはない。

社会の底層にいて、抑圧され続ける人の、
心が、深淵の願いを、秘かに伝え続ける。

”表の面“の女たちに
報償金を託し、幸せな未来を夢見る。

彼の秘かな夢と願いが、
晴れやかな歌声となって彩り甦る。

唯一無二…だと監督が言う胡歌の、
類稀な ”美“ の表現、その幻出が思いを揺曳する。

ラスト…監督が言っていた。
この映画で足りないのは、
胡歌の声だったので、それで歌ってもらった。

… と。




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