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今日の気分(本文)

●金曜日に張芸謀監督の「帰来」を見てきた。
文革の時代、長い間、右派として農村送りとなっていた夫が脱走して、
妻と娘のいる家に帰ってくる。
舞踊学校に通っている娘は、父が脱走したことで自分が主役を演じる機会を逃すのではないかと思い、父が母と駅で落ち合うという情報を密告し、両親の再開を阻止する。
数年後、文革が終わり、夫が家に戻ると、妻は精神的な障害から夫を夫と認識できなくなっていた。目の前に夫がいるのに、「5日に帰る」という夫の手紙を受け取った妻は、毎月5日になると駅に夫を探しに行くのである…。

こういうあらすじ。

今度こそ夫が帰ってくるのではないかと期待しては、落胆する。今度こそ、自分が夫だと妻がわかってくれるのではないかと期待しては、落胆する。
その繰り返し。

おそらくわたしのように大半の観客は最後にはどうにかなるのだろうと思いつつ見るのだろうが、結局、どうにもならないのである。

逃亡した夫に食べさせるために作ったマントウは無残にも地面にちらばり夫の手に渡ることはなかった(「初恋が来た道」の餃子を思い出した)。しかし、映画の終盤で夫とは認められないものの、彼の枕元にそっと餃子のどんぶりを置く。それは、以前の関係は取り戻すことができなかったけれど、あたらしい関係を築くことができたということを、象徴しているのかもしれない。

夫は最後までふたたび夫として受け入れられることはなかったが、
「夫からの手紙を読む人」として、そして「夫を駅に探しに行くときの付き添い」として妻を支えることでふたたび妻とのきずなを築き、寂しさ、切なさとともに、その立場を受け入れていったということなのだろうか。

わたしには、大きな感動というよりは、むしろ釈然としない思いのほうが強く残ったが、
周囲の人たちはみな泣いていたから、何かわたしにはわからない、中国人の琴線に触れるものがあるのだろう。

●この間、テレビを見ていたら、田舎から北京に出稼ぎに来ている男の子のところに故郷のお母さんから手作りのマントウが送られてきて号泣していた。こういうものは、中国の人たち(北方の人)にとっては特別な思い入れがある食べ物なのだろう。こういうものを粉を練るところから手作りして見せる張芸謀は観客を泣かせる技を心得ていると思った。

それにしても、このマントウを日本で置き換えるなら、どの食べ物になるのだろう。おにぎり?でも、おにぎりだったら、日持ちしないから、たくさん作って持っていくわけにはいかないな。

●今ちょっと「事件」があって、このすてきな「モデルルーム」みたいな部屋から引っ越さなければならなくなるかも。

●つまり今、この家の持ち主の親だという人と何か親類関係の人計3人がいきなりやってきて、部屋にあがりこんでしまった。

このマンションは、所有権を持たない家主の妻が、家主が入院している間に勝手に貸し出してしまったものなので、すぐに立ち退いてほしい。家主は伝染性の病気から精神を病んで長い間入院していたが、最近退院した。この部屋は家主にとってたいへん思い入れのあるものなので、退院した今、ここにやってくる可能性が随時あり、あなたがたに迷惑をおかけするといけないので、安全のため、引っ越ししてほしい。
………
という話だった。

入口の横にガラス張りのかわいらしい書斎があり、それも私がこの部屋を気に入った理由のひとつだったが、それは家主が特別にデザインして作ったもので、精神を病んでからはその狭い三畳ほどの空間に一日中閉じこもっていたそうだ。また、もうひとつの書斎にはドアがないが、そのドアは家主が錯乱状態になって壊してしまったからないのだとも。

床も壁も天井もまっしろ。インテリアも白と銀。寝室や浴室、キッチンのドアはガラスのドア。とても美しい部屋だが、そういわれてみれば、急に何か病的な雰囲気に満ちているように思えてきた。

今日は、夫が日本から来た人たちのアテンドで留守だったので、
急に見知らぬ人たちがやってきて、そういう展開になり、
かなり動揺してしまった。
夜遅くに契約をした家主の妻が来て、夫とこれからの話をする模様。

そういう事情なら部屋を出ていくのはしかたがないが、すぐにまたいい部屋が見つかるとは限らないし、今の部屋ほどきれいな部屋はめったに見つからないだろうと思うとちょっと気がめいる。

(こうやって文章にしてみると、たいしたことではないが、
実際には、昼寝の最中に、いきなり見知らぬ人が来て、こちらが制止するのにもかかわらずワラワラとリビングに入り込み、筋道もへったくれもなく3人がそれぞれが思い思いに勝手に話しをしたりするもので、もう何が起こったのだか、なかなか事情が呑み込めなくて、驚いてしまった…。)( ゚Д゚)

●それにしても釈然としない。
家主の妻が勝手にマンションを貸したのは、わかった。
でも、それだったら、先に家主の妻と話をつけて、彼女からわたしたちに連絡させるべきではないのか。
それなのに、なぜいきなり我が家に乗り込んできて、「ここはわたしたちの家だ。あなたたちは、騙されて、貸す権利のない人から借りたのだ」と言いに来たのだろう。

コメント

anonymous 春月 2014/05/25 16:07

うわあ、私はあらすじだけで号泣だわ。たぶん陳さんがうさ夫よりだいぶ年上だからかな。

ymznjp ymznjp 2014/05/25 16:19

うん、何か私の感動のツボとは微妙に外れたみたい。
たぶん、文革とか、手作りのマントウとか餃子とか、そういうものに個人的な思い入れが強くある中国人には、自分の思いでと強く共鳴するものがあるのかもしれないですね。
私は、どちらかというと、一途に主役を目指してきたのに夢が破れた娘のすがたのほうに泣きました。(なんか、大学受験の時のうちの娘の姿と重なって見えたせいかも)この娘役の子、すごくすごくいいです。
同じ芸謀ガールズの中でも章子怡の「初恋が来た道」の主人公はあまり好きではないですが。

anonymous 春月 2014/05/25 20:34

いややいや、たいへんじゃない。作り話じゃないの? 怖がらせて出て行かせようっていう。親戚どうしの不動産トラブルって多いよね。

ymznjp ymznjp 2014/05/25 21:44

この部屋を見つけたときに、その家主の妻が「夫は病気で入院中で、精神状態がよくなく世話がたいへんなので、さっさと部屋を貸してしまいたい」と言っていたので、少なくとも全部がつくり話ではないとは思います。
でも、精神状態がよくないって言ってもうつっぽいのかなくらいにしか思っていなかったんです。だって、部屋を貸すなら、一応家族の同意がとれてると普通は思いますよね。
考えてみると、いつ精神を病んだ人がやってくるかわからないというのは、かなりホラーな状況かも。すぐに引っ越せるわけではないから、ドアを開けるときには注意しないと…。
それと、精神を病む伝染病ってなんだろう?

michi0401 michi0401 2014/05/26 05:06

おはようございますぴょん。
貸家トラブル、大変ですね~。
前の家も、物置のままで大変でしたが。。。
日本のように、契約書に「大家からの退去通告は半年前まで」とかいう文言は無いのですか?

anonymous 春月 2014/05/26 05:48

精神を病むほどの伝染病でしょ、治りにくいとか? 昔だったら、夫の女遊びのせいで梅毒うつされたとか?

ymznjp ymznjp 2014/05/26 08:48

おはおはおはおはおはお( `ー´)ノ
契約書見たら、退去通告は一か月前までと書いてありました。
しかし、面倒なことになりそうです。詳細はあとでぶろぐで。

うーん、つまり、伝染病になって、何かを悲観して、
それが精神病を誘発したっていうことでしょうかね。
ま、聞かないと正しいことはわからないけど。

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